照沼 敦朗 個展 「セイメイノカイテン」


「セイメイノカイテン」

この展示タイトル生命の回転は、ゾートロープ(Zoetrope)というギリシャ語の直訳で、本来の意味を表す日本語訳は「回転のぞき絵」であり、静止画を素早く入れ替えることで、あたかも動いているかのように見せる器具の名前です。
今回の展示作品には、古典アニメーション器具や動作が描かれていたり、最終的には絵画をアニメの背景として使用する事から名付けました。

会期 11/14-11/30, 2023
Open Hours: 12pm – 7pm
Closed: Mon, Sun, National Holiday


照沼 敦朗
1983年 千葉県生まれ、埼玉県在住 
2007年 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業

原画から音楽まで全て自身が手がけた映像作品の他、ペンキで描いた絵画作品やライブペインティングでも注目を集めてきました。照沼敦朗は 生まれつき視力が弱いことから、世界を見渡せることを臨む「ミエテルノゾム」と社会の現実を見えすぎることに嫌悪感を持つ「ミエナイノゾミ」という相反するキャラクターを生み出し、近年はアーティスト イン レジデンスや国際展と展示の場を広げています。

受賞歴

2017年「VOCA展2017」入選
2011年「第14回岡本太郎現代芸術賞」
特別賞2007年第12回福沢一郎賞

照沼の作品は一貫して目に関することを題材に作品を作り続けています。それは自身が生まれつき弱視というのも起因しています。作中では、ミエテルノゾム君という片目にレンズを付けた男の子が登場します。それは自身の分身的キャラクターで、見え方の違いや、見えない事で見えることへより一層切望する子です。もう一方にミエナイノゾミちゃんという女の子が登場します。自身とは相反するキャラクターで生まれつき目が良く、さらに世の中のことが見通せてしまう事から、見ることに・悪感を抱き、普段は目を瞑り見えないことを望む子です。この両極端な二人が、今回展示する作品では人間デパートという人間の物欲のありとあらゆるモノが買える場所や古典アニメーション装置の場に存在します。2人は様々な場所に存在し、様々な世界をさすらい、旅をしています。彼らの目を通して見る現代社会はどの様に見えているのでしょうか?